食品添加物のクエン酸とは?体に悪いのか、使用目的や含まれる食品を解説

クエン酸は日頃からよく聞く単語ですが、いざ食品添加物として入っていると考えると、「本当に悪くないのかな・・・?」と疑問に感じる場面がありませんか?

親しみのあるクエン酸だからこそ、あらためてクエン酸とはどんな食品添加物なのか、体への影響は大丈夫なのかなどの疑問を本記事で解説していきます。

食品添加物のクエン酸とは

食品の原材料名に「クエン酸」と表示されている場合、食品添加物としてクエン酸が使用されています。
食品添加物と聞くと、「体に悪そう…」というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。

しかし、クエン酸はレモンや梅干しなどにも含まれる有機酸です。
工業的にはさつまいもやとうもろこしを発酵して生産されています。
酸味づけや品質保持などを目的に、幅広い食品に使われているのが特徴です。

結晶クエン酸と無水クエン酸の違い

クエン酸には、水分を含む「結晶クエン酸」と、水分をほとんど含まない「無水クエン酸」があります。
結晶タイプは溶けやすく、家庭での料理や掃除に使いやすいのがメリット。


一方、無水タイプは湿気に強く、保存性が高いのが特徴です。
どちらも食品添加物として認められており、安全性や使用法に差はありません。
使用環境や保管環境に合わせて選ぶとよいでしょう。

食品添加物のクエン酸の使用目的と効果

クエン酸は、「酸味をつけるだけの成分」と思われがちですが、酸味料の他にも以下のような使用目的があります。

以下では、酸味料に加えて他の使用目的や効果について解説します。

酸味料

酸味料としてのクエン酸は、レモンのような爽やかな酸味を食品に与えます。
ジュースやキャンディ、ソース類など、幅広い加工品で使われており、味をキュッと引き締めるのが特徴です。

pH調整剤

クエン酸は、pH調整剤として食品の酸性度を保ち、傷みにくくする働きをします。

酸度を適切に維持することで、微生物が増殖しにくい環境をつくり出すのです。
ジュースやジャム、漬物など、保存性を高めたい食品で重宝され、製品の品質や風味を安定させる役割を担っています。

膨張剤

クエン酸は、重曹(炭酸水素ナトリウム)と組み合わせることで膨張剤にもなります。
両者が反応して二酸化炭素を発生させ、生地をふんわり仕上げるのです。

発泡性のジュースだけでなくホットケーキやパンづくりにも役立つ存在。
ふくらみと食感を高める大切な役目を果たしています。

食品添加物のクエン酸は体に悪いの?

食品添加物という言葉に「体に悪いのでは?」と不安を覚える方も多いでしょう。
しかし、国内で使用が認められているクエン酸は、法律に基づいた厳しい安全性評価をクリアした成分。

レモンや梅干しに含まれる有機酸であり、適切な量であれば体に大きな悪影響を及ぼす可能性は極めて低いと考えられています。

食品添加物のクエン酸を摂取するメリット・デメリット

クエン酸は、食品の酸味を整えたり保存性を高めたりするうえで欠かせない存在。
一方で、強い酸性による空腹時の胃へのダメージなどデメリットも指摘されています。

メリットとデメリットを理解し、バランスを意識して使うことが大切です。

食品添加物のクエン酸のメリット

クエン酸のメリットは大きく以下3点あります。

クエン酸の摂取は、日常の食事や飲料に程よく含まれる分には安全とされています。

食品添加物のクエン酸のデメリット

クエン酸は酸性が強いため、以下のようなデメリットがあります。

クエン酸はカルシウムやマグネシウムなどのミネラルと結合する性質があります。

クエン酸がカルシウムなどのミネラルを包み込み溶けやすい形に変える作用を「キレート作用」といいます。
これにより腸からのカルシウムの吸収を促進していますが、過剰摂取は禁物です。

食品添加物のクエン酸が含まれる主な食品

クエン酸は、主に以下のような食品に含まれています。

他にも、ジュースや炭酸飲料、ゼリー、お菓子、漬物など、酸味やpH調整が必要とされる多彩な加工食品で利用されています。

パッケージの原材料名を見て「クエン酸」と記載があれば、クエン酸が使用されている目印。
意外に身近な製品が多く、普段の生活に密接しています。

食品添加物のクエン酸の食品表示について

食品表示法では、クエン酸は物質名である「クエン酸」に加えて、用途としての「酸味料」「pH調整剤」などと記載されます。

食品添加物のクエン酸に関するよくある質問

食品添加物のクエン酸とは?

クエン酸とは、レモンや梅干しなどに含まれる酸味成分を抽出・精製した有機酸のこと。

食品添加物としてのクエン酸は、pH調整や酸味付与を目的に使用されています。

クエン酸は何種類ありますか?

大きく分けて、水分を含む「結晶クエン酸」と、含まない「無水クエン酸」の2種類があります。

結晶タイプは溶けやすく扱いやすい反面、無水タイプは湿気に強く保存性が高いのが特長です。

食品添加物で酸味料の一覧は?

酸味料はクエン酸のほか、リンゴ酸や乳酸、酢酸などが代表的です。
これらは食品に酸味を与え、品質や味を調整する目的で使用されます。

涼飲料水や加工食品など、さまざまな製品に利用されています。

クエン酸は食品に使用しても安全ですか?

クエン酸は、厚生労働省の資料でも「クエン酸を含む食品の食習慣における弊害は認められていない」とされており、安全性の高い食品添加物です。

食品添加物のクエン酸を知って食事をもっと豊かにしよう!

クエン酸は酸味や保存性の向上などに活用されており、厚生労働省でも「クエン酸を含む食品の食習慣における弊害は認められていない」とされている安全性の高い食品添加物です。

過剰摂取を避けながら取り入れることで、料理や飲料をいっそうおいしく楽しめます。
一方で、他にも食品添加物と呼ばれるものはたくさんあるため、気になる方も多いでしょう。

食品添加物についての記事を他にもたくさんご用意しているため、ぜひ参考にしてみてください。

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