レイヤーチーズケーキを作るseedに行ってみた!

がんばった日のご褒美や、お子さまとのおやつタイムにもぴったりの、レイヤーチーズケーキ。

今回は、編集部新人の「なしを」が大阪府にある株式会社seed(以下:seed)へ初取材に行ってきました!
レイヤーチーズケーキに込められた思いをレポートします!

エシカルチーズケーキ専門店のseed。
1つの敷地内に、店舗と製造工場を構えています。

seedの創業は、「姉弟仲良く」というお父様の教えをもとに、姉弟3人でカフェダイニングを始めたことが原点。
お店で提供していたチーズケーキが評判を呼び、テイクアウト需要が増えたことをきっかけに、チーズケーキの専門店舗をオープンしました。

今回お話を伺った菊さんは、現在専務を務め、菊さんのお姉さまが代表。
そして弟さまは現在はseedから離れ、別のレストランを経営しているのだとか!

社名のseedは、英語で種という意味。
「種から芽が出て、みんなで一緒に大きくなっていこう」という想いで名付けたそう!
素敵な由来ですよね。

専務 菊さん

seedの専務を務める菊さん。
主に商品開発、デザインのベース考案を担当されています。

また現場をまとめるマネジメントもされているそうです。

seedの『レイヤーチーズケーキ』とは

seedのレイヤーチーズケーキは、エシカルにこだわり、素材の味を活かした点が特徴です。

とくに人気なのは、「つぶつぶ苺」味。
農家さんから直接仕入れた、規格外だけど新鮮ないちごを丁寧に加工し、いちごの甘酸っぱさとチーズクリームのコクが重なる、絶妙なバランスの一品です。

編集部のみんなで試食をしましたが、名前のとおり、いちごのつぶつぶ感が残っていておいしい!
ミルキーな味わいで、お子さまにも喜ばれる味だと思いますよ。

見た目のかわいさも大切にしているのが、seedのレイヤーチーズケーキ。
エシカルを知らない方にも、まずは手に取ってもらいたいという想いが込められています。

デザインは、以前アパレル業界に携わっていた菊さんが担当されているそう!
菊さんを中心にコーディネートされた、seedの店舗もとてもおしゃれなんですよ。

なぜレイヤーなの?

瓶に詰められたレイヤーチーズケーキを横から見ると、丁寧に作られた層がとても美しいんです!
この重なり合った層が「レイヤーチーズケーキ」の名前の由来。

これには、「見た目のかわいさから、食べるときにワクワク感を楽しんでもらいたい!」という想いが込められています。

また、層によって味の変化を楽しめるのも、レイヤーチーズケーキの魅力。

「ひとくち食べるたびに、違う味の顔を見せてくれる。それがレイヤーチーズケーキの楽しみ方なんです!」と、seedのエシカルスイーツクリエイター、中野さんはおっしゃっていました。

seedが商品づくりに込めるこだわり

エシカルや食品添加物に頼らないことへの想い

菊さんがエシカルにこだわり始めたきっかけは、社長であるお姉さまが双子を授かり、医師からアトピーの疑いを伝えられたこと。

その出来事を通じて、食べ物の原材料が気になるように。
パッケージの裏に並ぶ聞き慣れない成分名を見て、「わからないものを子どもに食べさせたくない」と感じたことから、食の安全について学び始めたそうです。

学ぶうちに、食品添加物だけでなく、社会全体の課題にも目が向くようになり、「お客さまに届ける商品には、できるだけ自然なものだけを使いたい」という考えが社内の方針として定まっていったのだとか。

seedは女性社員が8~9割。
菊さんの考え方に多くの共感が集まり、社員全員がエシカルな商品づくりに強いこだわりを持って取り組んでいます。

厳選された原材料

レイヤーチーズケーキの原材料には、大きなこだわりが。

玄米粉は熊本県産の、農薬・化学肥料不使用のものを使っています。
チーズは、添加物に頼らずに国産の原材料のみを使用して作られたものを使用。

また、砂糖には鹿児島県産さとうきびから作られたものを使い、卵は分別生産流通管理(※)がされた飼料で育てた、鶏の卵を使用しています。

フルーツは、農家さんの規格外フルーツを優先的に使用。
seedのエシカルへの強い想いが感じられる原材料ですよね。

※分別生産流通管理・・・遺伝子組み換えが行われていない農産物に、遺伝子組み換えが行われた農産物が混ざらないように生産・流通・加工の各段階で厳格に分けて管理された飼料のみを使用しています。

フレーバーはどう決めているの?

定番のフレーバーは、苺・コーヒー・抹茶ですが、過去には他にもさまざまなフレーバーが。

seedでは、エシカルをコンセプトに、形が不揃いなどの理由で規格外となったフルーツのアップサイクルに取り組んでいます。

レイヤーチーズケーキのフレーバーは、農家さんから「この規格外フルーツを商品化できませんか?」という声をもらうたびに、商品開発を行っているそうです。

菊さん自身が、なるべく直接農家さんのもとへ想いやお話を聞きに行き、一緒に商品を作り上げています。

seedに行ってみた!

seedの製造工場に伺い、特別に製造工程を見学させていただきました!
レイヤーチーズケーキの製造は、熟練の技と丁寧な手作業が基本。

スタッフのみなさんが、真剣な眼差しで一つひとつの工程や材料に向き合う姿がとても印象的でした。

それでは、こだわりの製造方法について、順を追ってご紹介していきます!

こだわりの素材

まずは、スポンジの生地を用意します。
中野さんいわく、「製造⼯程で⼀番難しいところ」。

スポンジに使用している玄米粉は、小麦粉と比べて、生地が分離しやすいという特徴があります。
生地を混ぜすぎると、ケーキではなく、ういろうのような状態になってしまうのだそう。

ふわふわとした「ちょうど良い食感」にするためには、玄米粉に卵と砂糖を混ぜ合わせるときに、しっかりと空気を含ませることが重要。
焼き上げるまでの工程で、いかにふんわりとした生地に仕上げられるかがポイントなんですね。

スポンジと同様に、クランブルクッキーにも玄米粉を使用しています。
ふわふわのスポンジとは対照的に、ザクザク食感が魅力のクランブルクッキー。

この食感の違いが、レイヤーチーズケーキの味わい深さを生み出しているんです!

次に、特製のチーズクリームを作ります。
こだわりの原材料から作った生クリーム、クリームチーズ、卵白などを計量し、ミキサーで混ぜていきます。

瓶に丁寧に詰める

特製チーズクリームを、充填機という機械で瓶に入れます。

専用の機械を使用するものの、チーズクリームをに入れる量は手の感覚で覚えているのだそう!
まさに職人技ですよね。

次に、シロップをしみこませたスポンジを手作業で入れます。

スポンジは事前に焼いて冷凍保存し、瓶に詰める直前に解凍して使う方式を採用しています。
理由は、焼き立てをすぐ使うとシロップが吸われすぎてしまうため。

また、美しいレイヤーを作るために、スポンジは手でちぎったものを使用しています。
開発段階では、スポンジを丸型に切って試作をしたこともあったのだとか。

しかし、瓶の形にぴったり合う丸型に切るのは難しく、試行錯誤の上、ちぎったスポンジに辿り着いたのだそう!

チーズクリームとスポンジをもう一層ずつ重ね、次にクランブルクッキーを入れます。

層ごとに細かく量を調節しながらなのにもかかわらず、驚きの速さで詰められていた姿が印象的です。

最後に特製チーズクリームを一つひとつ手で絞ります!

お客さんが瓶のふたを開けたときに、最初に目にする部分。
丁寧にチーズクリームを絞って、レイヤーチーズケーキが完成です!

seedのみなさんに聞いてみた!

マネージャー 岸本さん

seedのマネージャーを務める岸本さん。

主に、菊さんが作成したベースをもとに、季節展開商品の開発や、営業などを担当されています。

エシカルスイーツクリエイター
中野さん

seedのエシカルスイーツクリエイターを務める中野さん。

製造の工場長を担当し、現場を管理されています。
レイヤーチーズケーキの開発には中野さんの技術が必要不可欠だったそう。

いちばん好きな商品

なしを

いちばん好きな商品は何ですか?

「やっぱりレイヤーチーズケーキかな」と、岸本と2⼈で話していたんです!
複雑な味わいと、 ⾒た⽬の楽しさが魅⼒ですね。

容器もリユースしてもらえるので、お客さまが「これを⼊れて使っていますよ」と写真を送ってきてくださったりして。

⼀緒にエシカルを楽しめるので、この商品が⼀番お気に⼊りです。

菊さん

菊さん

レイヤーチーズケーキの製造工程で難しいところ

なしを

レイヤーチーズケーキの製造工程で難しいところはどこですか?

スポンジですね。
スポンジをシート状に焼き、それをちぎってシロップと一緒にミキサーで混ぜる工程があります。

ちぎるサイズが大きいと、シロップの染み込みがムラになり、逆に小さいと、染み込みすぎて液体のようになり、食感も変わってしまうんです。

ふわふわ感もありつつ、シロップが染みてモロっとしたスポンジにするには、ちぎるサイズやミキサーでの混ぜ具合が重要になってきます。

コーヒー味といちご味でもシロップの粘度が違うので、調整が難しいですね。

中野さん

seedで大切にしていること

なしを

seedで大切にしていることは何ですか?

「エシカルスイーツで、⼈と地球にやさしい未来を作る」ことを、私たちはビジョンとして掲げています。

私たちが作るスイーツを、エシカルスイーツと位置づけ、商標登録も取らせていただいています。

エシカルスイーツを通して、おいしいものを届けるだけではなく、地球環境や社会に貢献できる企業であり続けたいなと思っています。

未来の子供たちにどのような地球を残すのかを大切に考えながら、共感してくださる皆様と一緒に取り組むことが、私たちが最も大切にしている想いです。

菊さん

組合員さんへのメッセージ

なしを

組合員さんへメッセージをお願いします。

農薬や化学肥料を一切使っていない、玄米粉を使ったグルテンフリーのチーズケーキを製造しています。
またどうぞよろしくお願いいたします!

菊さん

選ぶことで広がる、やさしい未来

今回訪れた「seed」は、見た目のかわいさと素材へのこだわりが詰まった、エシカルチーズケーキを届ける素敵なスイーツメーカーでした。

丁寧な手作業と、農家さんとのつながりから生まれるスイーツには、食べる人へのやさしさと、地球への思いやりが込められています。

がんばった日のご褒美や、お子さまとのおやつタイム、ギフトにもぴったりな一品。
「おいしい」だけではない、「未来につながる選択」を、ぜひ味わってみてください!

アバター画像

編集担当なしを

2025年にアイチョイスに入協。
1日の楽しみは食事と食後のデザート。特に甘いものが大好きです。
休日はよくカフェを開拓しています。
ナッツは、チョコと相性が良いマカデミアナッツが好き。