食品添加物のかんすいとは?危険性や体に悪いと言われる理由

食品添加物として使われる「かんすい」は、中華麺の弾力や風味を左右する重要な存在です。
一方で、かんすいはアルカリ性が強いことから、健康に悪いのではないかという疑問や不安の声も少なくありません。

この記事では、かんすいの歴史や役割、安全性や危険性の評価について、初心者にもわかりやすく解説していきます。

かんすいは、中華麺をつくる際に欠かせないアルカリ性の食品添加物です。
中華麺には原料の小麦粉に対して0.8~1.2%のかんすいが使われており、小麦粉に特有の風味と食感をもらたします。
中華麺の弾力や黄色い色合いを生み出すかんすいは、主に以下のような物質です。

食品添加物には「甘味料」や「保存料」など用途ごとの分類がありますが、かんすいは「かんすい」という独自のカテゴリーです。

以下の記事では、食品添加物の基本についても詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてください。

かんすいの歴史

かんすいは、古く中国で中華麺を作る際に小麦粉と混ぜて使われていました。  
諸説ありますが、日本には幕末ごろに伝わったとみられています。

現在は、炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムなどがかんすいとして使用されています。

過去には、製麺業者が自家用に使用していたかんすいの衛生面が問題となったことがありました。
しかし、法規制の整備により基準が厳格化され、安全性が確保されるようになったのです。

こうした背景から、一部では「体に悪い」というイメージが広まっていますが、現代のかんすいは適切な基準のもとで使用されており、安全性が高いと考えられています。

かんすいの原料と定義

かんすいの主な原料は、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどのアルカリ剤です。
かんすいは「炭酸カリウム」「炭酸水素ナトリウム」、「炭酸ナトリウム」及び「リン酸類のカリウム塩又はナトリウム塩」のうち1種以上を含んだものという定義があります。

種類は、固形かんすい、液状かんすい及び小麦粉で希釈した希釈粉末かんすいの3つです。

参考資料:別添添加物関係|厚生労働省,(参照2025-09-19)

かんすいの役割と用途

かんすいに含まれるアルカリ性成分は、麺の生地を粘り強くし、独特のコシや歯ごたえを生み出す重要な役割を担っています。  
主に以下のような役割があります。

以下で詳しく解説します。

中華麺の弾力を高める

かんすいの働きによって、グルテンの形成が促進され、生地に弾力が生まれます。  
「コシ」とも呼ばれる歯ごたえのある食感は、かんすいが作用している証といえるでしょう。  

こうした特性が、ラーメンや冷やし中華などの独特な食べ応えにつながっています。  

中華麺ならではの風味を付ける

かんすいが作用し、中華麺の風味を際立たせる効果があります。
口に入れたときの独特の香りや、後味の余韻は、かんすいによって強調されるものです。
こうした味わいの特徴は、他の麺料理にはない中華麺最大の魅力ともいえますね。

色調を整える

かんすいの効果により、麺にほんのりと黄色みがかった色合いがつきます。
これは一般的に「中華麺らしさ」を演出する要素とされ、見た目にも食欲をそそる効果が大きいですよ。

鮮やかな麺のビジュアルは、ラーメン屋の店頭やパッケージなどでも、重要なアピールポイントとなっています。

食品添加物のかんすいって体に悪いの?

昭和56年には製麺業者が自家使用するかんすいの衛生面が問題になったことがありました。
また、アルカリ性であることから体への影響を心配する声も見られます。

こうした懸念は、昔と比べてかんすいの品質基準が大幅に向上している現状を、十分に反映していないのも事実です。

現在の「かんすい」は、厚生労働省による食品衛生法に基づき品質が管理されています。

食品添加物のかんすいの安全性と危険性

かんすいは他の食品添加物と同じく食品衛生法の基準に沿って管理され、ADI値(許容一日摂取量)という、人が一生涯毎日摂取し続けても健康に悪影響がないと推定される一日あたりの摂取量も設定されています。
過剰な摂取をしなければ問題がない範囲で管理されているのです。

通常の食事で摂取するかんすいの量はごくわずかで、健康な成人が一般的な量の麺料理を食べる分には、リスクは低いとされています。  

参考資料:食品安全情報|厚生労働省,(参照2025-09-19)

食品添加物のかんすいの食品表示ルール

かんすいを使用した食品の原材料表示には、「炭酸ナトリウム」や「炭酸カリウム」といった具体的な物質名で記載される場合と、「かんすい」という一括名で記載される場合があります。
かんすいは、物質名の代わりに「かんすい」という一括名で表示することもできます。

以下の記事では、他にも一括名で表示できる食品添加物について解説しています。

食品添加物のかんすいを使わない麺も作れる

近年では、かんすい不使用の麺づくりにも注目が集まっています。

たとえば、炭酸水素ナトリウムからできている重曹を加えて作ると、ラーメンの麺に近い食感の麺を再現できるのです。
また、卵殻や貝殻を焼いて作られる焼成カルシウムもアルカリ性のため、無かんすい麺づくりに活用されています。 

アイチョイスのおすすめ商品

食品添加物のかんすいを使用せず、卵殻焼成カルシウムを使用したアイチョイスのおすすめ商品を紹介します。

『喜多方ラーメン醤油味』喜多方らーめん本舗

麺がプリプリ。

手打ち麺のラーメン屋さんと同じで、麺が美味しいです。
子どもも大好きで、土曜のお昼はこればかり!

ディーディーさん

じっくり熟成した独特の平打ちちぢれ麺と、豚をベースで煮干し風味を効かせたスープが特徴的な商品です。
かんすいの代わりに、鶏卵の殻から作られた「卵殻カルシウム」というアルカリ剤を使用しています。  

「あっさりしているけど味はしっかりある、優しい味」とスープへの評価も高い商品です。

原材料めん(小麦粉(小麦(国産))、でん粉、小麦たん白、卵白配合品、食塩、還元水飴/アルコール、卵殻カルシウム、クチナシ色素)、打粉(加工デンプン)、
スープ[しょうゆ、食塩、砂糖、かつおぶしエキス、香味食用油、かえししょうゆ、酵母エキス、ポークエキス、煮干しエキス、ラード、こんぶエキス、香辛料/アルコール、増粘剤(グァーガム)]。

五目野菜タンメン』ニッキーフーズ

麺にコシがあって、スープはくどくなく美味しいです。

とても便利で重宝していますが、それなりに冷凍庫内のスペースを取ります。笑
多めにストックすることはできませんが、常に一袋はいっています。

ミーコさん

のど越しの良いしなやかな麺が特徴。
貝殻や卵殻から作られた焼成カルシウムを使用しています。  

あっさりとした塩味スープと野菜のうまみが楽しめる、おいしい野菜タンメンです。  
7種類の具材(キャベツ、たまねぎ、もやし、にんじん、きぬさや、きくらげ、とうもろこし)をトッピングしています。

原材料めん(小麦粉(小麦(アメリカ、他))、食塩、小麦たん白、卵白粉/焼成カルシウム、クチナシ色素)、具(野菜(もやし、キャベツ、たまねぎ、にんじん、きぬさや、とうもろこし)、植物油脂、きくらげ、香辛料)、スープ(還元水あめ、食塩、動物油脂、しょうゆ、肉エキス、砂糖、酵母エキス、野菜エキス、植物油脂、ほたてエキス、白菜エキス、香辛料、メンマパウダー/アルコール、増粘剤(加工デンプン))。

食品添加物のかんすいに関するよくある質問

ここでは、かんすいに関するよくある質問とその回答をまとめます。  

かんすいは何でできていますか?

かんすいは主に、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどのアルカリ剤です。

かん水とはどのような食品添加物ですか?

かん水は、麺の食感や色調をよくするために使われるアルカリ性の溶液で、食品衛生法に基づいて製造されています。
麺づくりにおいては重要な工程の一部であり、特有のコシや弾力、風味づくりに欠かせません。

かんすいは食品添加物として危険ですか?

かんすいは適切な基準を満たしている限り、安全性が確保されているといえます。

食品衛生法では、配合成分や濃度が厳しく管理されているため、通常の食事の範囲内で摂取する分には、危険性が低いと考えられています。

かんすいは体にいいですか?

かんすいは麺をおいしく仕上げるための食品添加物であり、直接的な健康増進効果は特に期待できません。  
リスクに関しても、通常量の摂取であればほとんど問題なく、麺料理を楽しむことができます。

栄養面を重視する場合は、麺料理に加えて野菜やタンパク質もバランスよく摂取することがおすすめです。  

食品添加物のかんすいについてよく理解して安心な食事を楽しもう!

かんすいは、中華麺の代名詞ともいえる独特の食感と風味を生み出す重要な存在です。  
しかし、過去に粗悪品が使われていたことやアルカリ性への不安から、誤解が生じている部分もあるのが現状です。

食品衛生法の厳しい基準により、現代では安全性の高い製品が多く流通しており、過度に心配する必要はありません。  

とはいえ、かんすいを避けたい場合は、無かんすい麺などの代替品を選ぶ手段も広がっています。
その時々の体調や好みに合わせて、自分に合った食べ方を選ぶことで、より豊かな食生活を楽しめるでしょう。  

アイチョイスでは、食品添加物のかんすいに頼らない中華麺も取り扱っています。
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