投稿日2025.1.24
食品添加物の香料はなぜ使うの?種類と安全性、使用される食品について
食品添加物としての「香料」。
どんな成分が含まれているのか気になる方も多いのではないでしょうか。
香料には天然由来のものもあれば、化学合成されたものもあります。
本記事では、香料の基本知識からその安全性、さらには香料を含む食品の選び方までわかりやすく解説。
日々の食品選びに役立つ情報が満載です!
目次
食品添加物の香料とは

食品添加物の香料とは、食品の香りを強調または補完する目的で使用される成分です。
香料は大きく分けて「天然香料」と「合成香料」に分類され、幅広く活用されています。
食品添加物としての香料の用途と目的

食品添加物としての香料は、食品の香りを補完したり、強調したりする目的で使用されていますが、わたしたちの食生活において本当に必要なのでしょうか。
以下にその具体的な目的を解説します。
香りの再現
たとえば、オレンジジュースに含まれる香料は加工の過程で失われる香りを補うために添加されます。
香料のない商品は一見すると香りが弱いと感じるかもしれません。
しかし素材そのものが持つ本来の香りであり、余計なものを加えないことで得られるものです。
香りの強調
焼き菓子やスナック菓子では自然な香りが弱いため、香料で香りを強調して美味しさや商品の品質を高めています。
保存性の向上
一部の香料には抗酸化作用や抗菌作用があり、食品の劣化を防止。
食品の保存期間が延び、廃棄ロスの削減にもつながります。
天然香料と合成香料の違い
香料には天然香料と合成香料が存在。
以下では、それぞれの特徴について詳しく解説します。
天然香料

天然香料は、自然界に存在する植物や動物由来の原料から抽出された成分です。
具体的には以下のような原料が使用されます。
- 植物由来
バニラ豆から抽出されるバニラエッセンスや、柑橘類から得られるレモンオイルなどが代表的です。
これらは、食品に自然な香りを与え、風味を引き立てます。
- 動物由来
動物の腺から採取されるムスク香などがあり、かつては高級香料として重宝されましたが、現在は代替の合成品が主流です。
天然香料はその名の通り自然由来であるため、健康志向の消費者に好まれます。
ただし、生産に手間がかかり、供給が不安定である点が課題です。
また、原料の性質によって香りの強さや安定性が変動するため、加工食品では使用が難しい場合もあります。
合成香料

合成香料は化学的に作られた香料で、自然界に存在する香り成分を模倣して作られています。
主に、以下のような合成香料があります。
- アセト酢酸エチル(洋ナシの香り)
- アセトフェノン(花のような甘い香り)
- アニスアルデヒド(アニスの香り) など
最大の利点は、安価で大量生産が可能な点。
さらに自然界では得ることが難しい香りを再現できることから、飲料やスナック菓子などの加工食品に利用されています。
合成香料は食品産業にとって欠かせない存在となっているのです。
一方で、合成香料には課題も存在します。
人工的に作られているため、健康面への懸念を抱く人がいるほか、香りが天然香料と比較して単調になりがちであるとの指摘も。
利便性と課題の両面を持つ合成香料ですが、わたしたちの食品選びにおいて、どのような影響を与えているのか、あらためて考える必要があるかもしれません。
食品添加物の香料の安全性

食品添加物の香料に対する不安の多くは、「体に悪いのではないか」「長期的な影響が心配」というもの。
しかし、香料はその安全性を確保するために世界中で厳格な規制の下で使用されてい
るのです。
日本だと、以下のような香料を含む食品添加物は厚生労働省が定める基準を満たす必要があります。
- 毒性試験:動物実験を通じた急性毒性、慢性毒性、発がん性などの評価
- 許容量(ADI)の設定:1日あたりの許容摂取量が科学的に算出され、それを基に安全な使用量を設定
これらの厳格な基準を満たすことで香料は安全性の高い食品添加物であるとされています。
しかし、近年ではアニマルウェルフェアの観点から、動物実験に対して批判的な意見も。
代替試験として、in vitro試験や、コンピーターモデリング等が進められています。
食品添加物の香料が使われている主な食品

香料はさまざまな食品に使用されています。
以下はその一例です。
- 飲料
炭酸飲料、ジュース、フレーバーティーなどには、果物やハーブを模した香料が使用。
- 菓子
キャンディ、チョコレート、焼き菓子に天然・合成香料が含まれることも。
- デザート
ムース、ゼリー、アイスクリームには、バニラやフルーツフレーバーの香料が使用。
- 加工食品
ソース、スープ、冷凍食品には、加工過程で失われた風味を補完するための香料が含まれることも。
香料は食品の香りや風味を向上させる役割を果たし、わたしたちが楽しむ多くの食品に取り入れられています。
香料の食品添加物表示

食品ラベルに「香料」と記載される場合、詳細な成分名が明記されないのが一般的。
詳細な成分名が明記されない理由は、香料が複数の成分から構成されているためです。
しかし、厚生労働省が指定した「化合物名で指定されている香料」および「類または誘導体として指定されている18項目の香料」については、食品ラベルに詳細な表示が求められています。
ただし、「香料」の記載だけでは天然由来なのか合成香料なのかを判断することは困難です。
香料の使用が気になる場合は、「香料不使用」と表示された製品を選ぶのをおすすめします。
香料に頼らない食品を選ぶことで、「食材本来の味わいを大切にしたい」という考えを再認識させてくれるかもしれません。
食品添加物の香料に関するよくある質問

食品添加物の香料に関するよくある質問についてまとめました。
食品添加物の香料とは何ですか?

香料は安全ですか?
規定範囲内で使用される香料は安全とされています。
ただし、過剰摂取には注意し食品表示を確認するようにしましょう。

食品添加物の香料が気になる人は香料不使用も選択肢に入れよう!

食品添加物を避けたい方は、「香料不使用」と明記された製品を選ぶのも一つの方法です。
オーガニック食品や自然食品店では、香料を含まない製品が多く取り扱われています。
とくに小さな子どもや妊娠中の方は、香料不使用の食品を選ぶことで安心感を得られるでしょう。
アイチョイスでは、主に愛知県・岐阜県・三重県・静岡県エリア(一部エリアを除く)でオーガニック食材や食品添加物に頼らない食品をお届けしております。
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香料とは、食品に香りを付けるために使用される食品添加物で、天然香料と合成香料の2種類。
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