高生連の青果担当と市議会議員の二足のわらじ!鳥谷さんに聞いてみた!

高知県で有機農産物などの流通を行っている高生連(こうせいれん)。
以前紹介した、「かめのこ農園」「なすハウス」なども高生連を通して出荷しています。

高生連の社員には、なんと市議会議員を務める方も。
現在手掛けているのは、高知競馬場の馬糞を農業の肥料として活用する事業です。

奮闘する市議会議員、鳥谷さんにインタビューしてきました!

有機・農薬不使用の農産物の流通を行う高生連に行ってみた!

高生連って?

高生連に加盟する農家さんたち

高知県の自然を守ることを目標に、1989年に創業した有限会社高生連。
加盟する生産者が作る有機・農薬不使用の農産物を出荷・流通までサポートしています。

現在、取り扱っている農産物はなす・ピーマン・ニラ・パプリカなど。
その他にも高知県の特産である土佐文旦や米、加工品なども取り扱っています。

高生連社員 兼 市議会議員を務める鳥谷恵生さん

鳥谷恵生(とりやけいせい)さん

鳥谷さんは、高知県四万十市生まれ。
現在は高生連の社員と高知県四万十市の市議会議員を掛け持ちしています。

小学校一年生のときに、川のごみを拾ったことを両親に褒められ、将来は自然を守る仕事をしたいと思うように。

大学では、バイオエタノールや環境問題全般、原発の研究などを勉強。
その頃から、ボランティア活動の一環で、ケニアのマサイ族のところへ行き、井戸堀りを行うなど、行動力あふれる方です。

高生連に入社したきっかけ

大学を卒業後、名古屋の投資関係の企業に入社。
自然を守る仕事をしたいと思いつつも、仕事に追われる日々を過ごしていました。

しかし、地元の先輩から「大根1本すら作れないやつが、農業や自然を語ることはできないぞ!」と言われたことで、自分が本当にやりたいのは農業だと気づいたそうです。
それをきっかけに仕事を辞め、愛知県一宮市で半年間の農業研修を受け、高知県にUターンしました。

はじめは農家を目指していましたが、有機栽培を行う農家さんのもとで研修期間を過ごすうちに、売り先確保が課題であると考えるように。

自分が有機農家になるよりも、多くの人が有機農業を行える環境を整えることが、自然保護につながるのではと、高生連の社員になりました。

もっと農家さんの力になりたい!市議会議員をめざす

「台風などで農家は一夜にして何千万円の被害を受けるが、それに対する補償は十分ではない」と話す鳥谷さん。

自給率の低さが問題になる中、日本は国産の農産物を守っていくことが大切です。
しかし、農業に対するサポートは十分ではなく、また、近年は気候変動や資材高騰が追い打ちをかけ、農家を取り巻く環境は厳しくなるばかり。

高生連の社員としてそんな現状を目にするうちに、「今のままじゃだめだ!」と、政治の世界に飛び込みました。

2022年、市議会議員に見事初当選!
まずは、農家さんが野菜作りに専念できる環境を整えることから開始。
現在は高知競馬場の馬糞を活用した、たい肥場設立に尽力しています。

高知競馬場の馬糞をたい肥にしよう!

高知競馬場ってどんなところ?

高知競馬場は四国地方唯一の競馬場で、敷地内には660頭の馬が飼育されています。
そして、排出される馬糞は日量約13トンあり、処理には莫大な費用がかかっていました。

年間4,500万円で馬糞の処理?!

競馬場の馬糞は年間で4,000トン以上にも上ります。
もともと一部だけたい肥化し、それ以外はなんと年間4,500万円もの費用をかけて焼却処分していたそうです。

 

これに目を付けたのが鳥谷さん。
実は、複数の農家さんから、良質なたい肥が欲しいとの要望も受けていました。
そこで、競馬場の馬糞をもっと活用できないかと大規模なたい肥場の設立を発案。
農家さんの声に普段から耳を傾けていたからこそ生まれたアイデアです。

 

鳥谷さんは国会議員、県議会議員、市議会議員への直談判など、休みなく声掛けを続け、ついに1,200トンが保管できるたい肥場設立事業が、2025年完成に向けて動き始めました。 

高生連社員 兼 市議会議員の鳥谷さんに聞いてみた!

農業の課題だと感じていること

もえぞー

農業の課題だと思うことはありますか。

一番は肥料などの農業に対する資材高騰です。

だからこそ、良質なたい肥を安く提供するために、地元の高知競馬場の馬糞を活用する計画が生まれました。

たい肥を使って良い土づくりができると、農産物がしっかり育つので、農薬の使用回数がぐっと減る。
そんなうれしいサイクルを作っていきたいです。

鳥谷さん

挑戦したい新たな取り組みは?

もえぞー

新たに進めていきたいことはありますか?

米農家さんの所得を上げるための、米粉工場の設立ですね。

主食としてのお米の消費量が減少する中、パンやお菓子の原料に米粉を使うことが注目されているんです。

米粉は製粉時に熱がかかってしまうと、デンプンが変性し、パンが膨らみにくくなったり、麺が切れたりすることがあるんです。
いかに熱をかけずに細かく製粉するかがとっても重要。

これを解決する技術が開発されたので、導入に向けて動き始めています。

鳥谷さん

高生連の社員と市議会議員の両立について

もえぞー

今後も高生連の社員と市議会議員、両立していきたいですか。

続けていきたいですね!

正直、年末年始以外休みがなくて、とっても忙しいです。
でも、個人ではできない地域ぐるみの大きな取り組みができる点が行政の強みだと思います。

高生連の青果担当と市議会議員を兼務しているからこそ見えてくるものがあるので、頑張ります!

鳥谷さん

高知県の農業発展のため、鳥谷さんの活動は続く

高知県に取材に行った際、「かめのこ農園」「なすハウス」をはじめとして、鳥谷さんに高生連の農家さんたちを案内していただきました。

 

各農家さんに、生育が順調かどうか、困っていることはないかなど、丁寧に声掛けをしている姿が印象に残っています。

ある農家さんは「鳥谷さんだから気軽に困りごとを相談できる」と話していて、農家さんとの絆の深さを感じました。

 

農家の声をしっかりと把握し、持ち前の行動力と合わせることで、個人では困難なことでも形にできるのだと思います。

 

市議会議員になった今でもご自身でお米を栽培しているという鳥谷さん。
自分事として農業分野の困りごとを捉えているからこそ、周囲からの人望も厚いのですね。

高知県の農業の発展に全力で取り組む鳥谷さんを応援していきたいです。

 

高生連の農家さんの記事はこちら

かめのこ農園:虫で虫を撃退!?天敵農法でピーマンを作る「かめのこ農園」に行ってみた!|つくる人のはなし|みっくすなっつ アイチョイスのWEBマガジン (ichoice-coop.com)

なすハウス:

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編集担当もえぞー

2022年アイチョイス入協、30代、夫と2人暮らし。
家庭菜園歴8年目で現在、有機栽培に挑戦中です!
前職では農家さんを相手に野菜の栽培指導をしていました。
ナッツは塩茹でした落花生が大好き♪